京の七不思議 その10『伏見稲荷大社の七不思議』

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外国人にも人気がある、伏見稲荷の総本宮

伏見稲荷大社は、全国に約3万社あるとされている稲荷神社の総本宮です。711(和銅4)年に創建されて以来、伏見稲荷大社は、五穀豊穣、商売繁盛、家内安全など、人々が幸せを求める信仰の社として発展してきました。

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年末年始には全国から訪れるたくさんの参拝者で賑わいますが、ハリウッド映画の『SAYURI』のロケ地になったこともあってか、近年では外国人も多く訪れるようになり、2014年には外国人の口コミで選ぶ「外国人に人気の日本全国観光スポットランキング」で、第1位に選ばれてました。そんな伏見稲荷大社には10の不思議が言い伝えられています。今回は“お稲荷さん”と呼ばれて親しまれている「伏見稲荷大社の七不思議」の話をしましょう。

伏見稲荷大社の七不思議とは!?

伏見稲荷大社の七不思議:その1「お山の土(おやまのつち)」

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“お山”とは、本殿の背後にそびえる稲荷山のことです。稲荷山は稲荷大神が降臨した神奈備山(かんなびやま)、つまり神様が降臨し鎮まる聖地とされている山です。御祭神の稲荷大神は五穀豊穣を司る神様であることから、霊験あらかたな稲荷山の土を田畑に撒くと五穀がよく実ると信じられていました。

大昔には、稲荷山の土を米粒大に丸めて銀色に塗られた「粒粒(つぼつぼ)」と呼ばれたものを、豊作祈願として田畑に撒かれていたそうですが、その「粒粒」が土人形の元祖とされる伏見人形(郷土玩具)の始まりだとも言われています。今も、土人形や土鈴が割れると、田畑や自分の家の敷地に埋めることがあるそうなのですが、これも「粒粒」を田畑に撒くという五穀豊穣の信仰の名残なのでしょうね。

伏見稲荷大社の七不思議:その2「験の杉(しるしのすぎ)」

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伏見稲荷大社では、稲荷大神が稲荷山に降臨した711(和銅4)年2月の初午の日を偲んで、その神威を仰ぐ祭り「初午大祭(はつうまたいさい)」が、毎年2月の初午の日に行われます。この祭りは平安の頃より続いている“お稲荷さん”の最大の祭りですが、この祭りの日にだけ、参拝者に授与されるのが「験(しるし)の杉」です。

杉は稲荷の神木とされているのですが、昔は、初午の日に参拝し、その時に、杉の枝を折って家に持ち帰ったそうです。神木の枝を折るなんて、なんて罰当たりなことかと思いますが、当時はそれが習慣だったようです。

持ち帰った杉の枝は、自宅の庭か植木鉢に植え、根が付けば“吉”、根が付かなければ“凶”としていたことからすると、ひとつの縁起物とされていたのでしょうね。今は商売繁盛、家内安全の護符として、多くの参拝者に授与されています。

伏見稲荷大社の七不思議:その3「千本鳥居(せんぼんとりい)」

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本殿より稲荷山に登って行くと、無数の朱色の鳥居が立ち並ぶ、まさに“赤いトンネル”とも言える神秘的な光景に出会います。これがテレビの旅行番組やドラマでよく登場する「千本鳥居(せんぼんとりい)」です。「鳥居を通る」と「願い事が通る」という言葉の語呂合わせから、願い事が叶いますようにと祈りながら通るといいそうです。

鮮やかな朱の道は約4kmほど続き、その鳥居の数は1000本どころか、1万本を超えていると言われています。これらの鳥居はすべて、稲荷信仰を持つ人達の願い事が叶ったという御礼の意味から奉納されたものだそうです。今も鳥居を奉納したいとする人は多いそうですが、建てるスペースがなく、新たに建てるためには、朽ちた鳥居の持ち主が権利を放棄するのを待つしかないそうです。

伏見稲荷大社が外国人に人気である一番の理由は、この千本鳥居にあって、それは、非現実的な世界に、日本の神を感じるからだとか…。

美しく、神秘的な千本鳥居には不思議な雰囲気がいつも漂っています。

伏見稲荷大社の七不思議:その4「おもかる石(おもかるいし)」

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千本鳥居を抜けところにある“奥の院”と呼ばれる奥社奉拝所の右手に、一対の石灯籠があります。その石灯籠の上に乗っている空輪の部分が「おもかる石」です。「重いのか、軽いのか、どっちや!?」と突っ込みたくなる名称ですが、まず、右でも左でもどちらの灯籠でもいいので、灯籠の前で願い事をします。それから、おもかる石を両手で持ち上げます。この時、自分で予想していたよりも軽く感じれば、願い事が叶い、重く感じれば、願いは叶わないと言われています。

おもかる石は見たところ、それほど重そうに思えないのですが、実際に持ち上げてみると、ズッシリとか思いの外、重みがあります。「おもかる石」を持ち上げる時は、予測している重みよりも、さらに重いと思って持ち上げるといいかもしれませんね。因みに、業の悪い人はどんなに力持ちでも持ち上げることが出来ないそうですよ。

伏見稲荷大社の七不思議:その5「新池(しんいけ)」

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奥社奉拝所から三ツ辻に至る参道の傍らに「新池(しんいけ)」と呼ばれる小さな池があります。家出人や失踪者などの行方不明者を探している人が、この新池に向かって手を打つと、こだまが返ってきた方向に行方不明者の何らかの手掛かりがあるという、オカルトチックな言い伝えがあります。

また、新池の畔にある「熊鷹社(くまたかしゃ)」という名の拝所で願い事をした後、新池に向かって柏手を2回打つと、こだまが近くから返ってきたように感じれば、その願い事は早く叶い、遠くから返ってきたように感じれば、成就が遅くなるという言い伝えもあります。

どちらの言い伝えにも“こだま”が肝心な要素となっていることから、この池は、「こだま池」や「谺ヶ池(こだまがいけ)」といった別名で呼ばれることもあるようです。確かに、この別名の方が言い伝えに合っているし、神秘的な池の雰囲気にも合っているような気がしますね。

伏見稲荷大社の七不思議:その6「劔石(つるぎいし)」

稲荷山の奥深い位置(四つ辻と一ノ峰の中間)に「御劔社(みつるぎしゃ)」という祠がありますが、その裏手にある、しめ縄で巻かれた巨石が、ご神体の「劔石(つるぎいし)」です。この劔石には雷神が封じ込められているという伝説があることから、「雷石(かみなりいし)」とも呼ばれています。

この御劔社の左手に「焼刃の水」と呼ばれる井戸があるのですが、この場所には、平安初期に実在した鍛冶職人、三条小鍛治宗近(さんじょうこかじむねちか)が、この井戸の水を使い、稲荷大神の遣いである子狐の力を借りて、名剣「子狐丸(こぎつねまる)」を鍛えたという伝説が残されています。

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この辺りまで来ると、霊気が体の中に染みこむような神秘さがひしひしと感じられ、不思議なことがいかにも起こりそうな、そんな雰囲気が漂っています。御劔社は数多くある稲荷山の神蹟の中でも、一番、霊験を感じる社です。

伏見稲荷大社の七不思議:その7「無数の塚(むすうのつか)」

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この光景は、不思議と言うよりは、むしろ、異様にさえ見えます。稲荷山の山中には、摂末社とは別に、「お塚(おつか)」と呼ばれる小さな神社が無数にあるのです。

摂末社の敷地や周辺に、ミニチュアの鳥居がまるで護摩木のように積み上げられているのですが、これは、稲荷神を信仰する人達が私的な守護神として、鳥居に思い思いの名前を付けて奉納されたものです。つまり、“私のお稲荷さん”ということなのでしょう。個人の神様に対する気持ちと財力によって作られるために、鳥居の数や大きさ、祀り方がそれぞれ異なり、一見すると荒れているようにも見える「お塚」ですが、その歴史は意外にも浅く、始まりは明治の中頃ぐらいで、現在のような形になったのは、明治の終わり頃なのだそうです。

記録によると、稲荷山全体でのお塚の数は、昭和の初めには約2500基、昭和40年代には7000基を超え、現在では1万基を下らないと言われています。あまりに数が多いため、最近ではお塚がデータベース化され、休憩所などで検索できるサービスもあるとか…。それほど、稲荷信仰は庶民に広まっているということですね。

伏見稲荷大社の七不思議:その8「奴禰鳥居(ぬねとりい)」

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稲荷山の“間ノ峰(あいだのみね)”に荷田社(かだしゃ)という社がありますが、そこに「奴禰鳥居(ぬねとりい)」と呼ばれる石鳥居があります。一見、どこにでもある鳥居のように見えますが、よく見ると、中央の額束が合掌している形(これを破風扠首束(はふさすづか)と言うそうです。)をしています。

こういった形状の鳥居は極めて珍しく、他に同じ形状の鳥居は、京都の新京極にある錦天満宮内の日出稲荷にしかないそうです。どうして、このような形状になったのかはわからないようですが、きっと何か意味があるのでしょうね。それとも、単に奇をてらったデザインということなのでしょうか…。奴禰鳥居(ぬねとりい)は、その名前の由来も、形の意味もわからない、まさに不思議な鳥居です。

伏見稲荷大社の七不思議:その9「お産婆稲荷の蝋燭(おさんばいなりのろうそく)」

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「御産婆稲荷社(おさんばいなりしゃ)」は三ツ辻から降りた稲荷山の麓にあります。昔、この社の土壇に、狐の夫婦が穴を掘って子育てをしたそうです。狐は自分の子どもを大切にすることと、狐のお産は軽く、安産であることから、この社は、子宝と安産の神様として信仰されるようになり、名前も“御産婆稲荷社”と呼ばれるようになったそうです。

参拝者は、神前に残る燃えさしのロウソクをもらって帰り、家に帰ってから再びそのロウソクに火を灯し、ロウソクが燃え尽きる時間が短いと、お産も短い時間で楽に済むと言われています。

また、拝殿の土壇には12個の狐穴があって、拝殿に向かって左から1月穴、2月穴~12月穴と月別になっています。自分の出産の予定月にあたる狐穴に祈願すると、安らかにお産ができるそうです。妊婦さんにとっては、とても有り難いお社なのです。

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伏見稲荷大社の七不思議:その10「八嶋ヶ池の大八嶋社(はちしまがいけのおおはちしまのやしろ)」

本殿の西に位置する八嶋ヶ池の畔に「大八嶋社(おおはちしまのやしろ)」があります。御祭神は社名の通り、“大八嶋大神(おおはちしまのおおかみ)”。

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ご存知のことかと思いますが、“大八嶋”とは、日本神話に登場する男神の伊邪那岐(イザナギ)と女神の伊邪那美(イザナミ)が生み出したとされる日本列島の別名です。そんな大それた名前が付いているので、その社はさぞかし立派なものだろうと思いきや、大八嶋社には元々、社殿はなく、あるのは朱色の玉垣で囲まれた30メートル四方程度の地面に木の根が浮き出しているだけなのです。つまり、日本列島そのものが神地だということなので、社殿などはまったく必要がないわけです。とてもスケールの大きい社なんですね。

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伏見稲荷大社:京都市伏見区深草薮之内町68番地 TEL : 075-641-7331

(写真・画像等の無断使用は禁じます。)

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